2008年9月23日火曜日

ハンサム、ストレートチップ


 ストレートチップはプレーントゥに近いフォルムの靴である。違うのは、直線状の飾りがついていること。
 私は常々、思っているのだが、ストレートチップにせよ、ウィングチップにせよ、飾りそのものは単純であるにも関わらず、靴の素材との組み合わせで見事にオーセンティックな雰囲気を作り出していることだ。これまで、様々な飾りが考案され試されてきたのだろう。その中で生き残ってきたのであろうデザインには伝統の中で作られた重味を感じる。
 改めて、自分が持っているストレートチップを見てみるとやはり私は美しさを感じるのだ。このフォルムをベースにサドルシューズなどのデザインも生まれてきたに違いない。アメトラという言葉は少々、軽い呼び方であるような気がしている。
 アメリカントラディショナルということは、アメリカの伝統的ファッションということだ。伝統的ファッションになり得るためにはデザイナーのカテゴリーも確立されていない中で数多くの試行錯誤、競争を経て生き残ることが必要なのだろう。そのようにして生き残ったデザインは美しさを感じさせて当然なのだろうと思う。
 オーセンティックという言葉の持つ音感、響きは簡単にグッドとかナイス或いはビューティフルとか言う言葉にはない重味を感じるのである。

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