2008年9月21日日曜日

そもそも、ファッションに目覚めたきっかけとは・・・


 ファッションに目覚めたのは多分、中学3年生の頃ではなかったかと思う。きっかけはある同級生に恋していたから。周囲と比べ、割りとおませな方だったのだろう。そういう女の子に注目してもらうためには、何かしら秀でたことがなければ、話が弾まない。Tall & Handsomeであれば良かったのだが、そういうことで差別化をすることができなかった。身長は低い方だし、華麗な顔の持ち主でもなかった。どちらかと言うと猪首で手足は短い方だ。どう見てもルックスで他の男子に差別化できるようなことは不可能だった。その分、ファッションセンスで自分をごまかす以外に方法はなかった。
 では、何故、アイビーファッションなのか?理由は簡単である。ほとんどの人はそうだと思うが、周囲にファッションフリークがいて、その影響を受けたことにある。それに加えて自分自身の趣味が一致したのだろう。私の場合はそれが従兄弟だった。その従兄弟は京都の府立高校から早稲田へ進学し、今はある会社の役員をしている。その従兄弟からVANのボタンダウンシャツを見せられ、心の底から格好いいと思ったものだ。今ではダサいと思っている白地にラインの入ったスポーツソックスですら、VAN JACKETとロゴが書かれているだけで憧れのアイテムだった。
 所詮は定められた制服の着用が義務付けられている中学生である。そういうロゴが入っている靴下の上に他の生徒が履いている白いズックとは違うカラーのバスケットシューズを履いて他の生徒との差別化を図った。この作戦はものの見事に成功した。私は、件の同級生とは見事にお付き合いを始めることができたのだ。
 二人だけで待ち合わせをしてボーリングへ行った。その子には入学した時から憧れていた。中学校の入学式の後、各々の教室に入った時にその子は教室の一番前に立ち、ずっと自分の座る席を探しているようにしていた。艶やかな髪、ほっそりとした脚、クリッとした大きな瞳を見て、私は生まれて初めて恋心を抱いていたのだと思う。彼女の私の印象は、「だって、おしゃれだし楽しそうな人だと思ったから。」ということだった。
 カラーのバスケットシューズ、たまに着る白いボタンダウンシャツ、白いラインソックスでそう思ってもらえたのだから、今から考えると安上がりなものだと思う。だが、たった一学期が過ぎた時点で彼女は、別の中学の男子とお付き合いを始め出していた。当時からルックスは抜群だったから、モテていたのだろう。その子との間は春先から夏休みまでの短い間でしかなかった。もう一度、彼女とお付き合いできないかなぁと私は思い、その間に貯めた小遣いでよりおしゃれに磨きをかけるべく、デザートブーツを買ったりしていた。

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